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2016.12.16

とっておきの沖縄土産に!
ヌイムンの漆アクセサリー

writer : 仲濱淳

沖縄の伝統工芸品と聞いて、思いつくものは何でしょう?

器では「やちむん(焼き物)」や「琉球ガラス」、
織物では「紅型」、「芭蕉布」などを思い浮かべる人は多いはず。

しかし「琉球漆器」と、真っ先に思い浮かべる人は、かなり少ないのではないでしょうか?お土産店などにはやちむんや琉球ガラスの器は多く見られますが、琉球漆器があるお店はなかなかありません。

琉球漆器は、沖縄県内では高級な贈答品として用いられることが多く、“手軽に買えないもの”というイメージが根付いているようです。

そんな沖縄伝統の高級品である琉球漆器の世界に新しい風を吹き込んでいるのが、老舗の琉球漆器メーカー「角萬漆器」が作る「ヌイムン」というジュエリーブランドです。
ヌイムンの漆アクセサリー

沖縄の伝統工芸品「琉球漆器」とは?

琉球漆器
琉球漆器が誕生したのは、400年以上も前。琉球王朝時代に中国から漆器の技術が伝えられたのが始まりとされています。そして、近隣国への献上品や祭祀で用いられる神聖な器として、琉球漆器は発展していきました。
堆錦
琉球漆器の特徴の一つに、「堆錦(ついきん)」と呼ばれる技法があります。
堆錦を施している様子
これは、漆と顔料を混ぜて薄く伸ばし、模様の型で抜いて器に貼り付けるというもの。漆は加工を施すと乾きにくくなる特性がありますが、高温多湿な沖縄の気候がそれをカバー。複雑な加工を加えてもよく乾き、「極楽鳥花」や「ハイビスカス」など、沖縄ならではの模様が編み出されました。
ふたに極楽鳥花の模様が入ったお椀

老舗、角萬漆器が挑戦する新たな琉球漆器の世界

角萬漆器の外観
琉球漆器の老舗、角萬漆器。約120年もの長い歴史を持つ角萬漆器が、新たな琉球漆器の可能性にチャレンジしています。
Nui Mun(ヌイムン)
それが、こちらのジュエリーブランド「Nui Mun(ヌイムン)」。驚くことに、これらはすべて琉球漆器と同じ技法でできています。
琉球漆器特有のつややかな光沢を生かしたアクセサリー
琉球漆器特有のつややかな光沢を生かした、とてもモダンでおしゃれなアクセサリーに仕上がっています。

しかしなぜ、琉球漆器がアクセサリーに?
角萬漆器の6代目である嘉手納豪さんと、ヌイムンの発案者である奥様のゆかりさんに伺いました。
嘉手納豪さんと奥様のゆかりさん

琉球漆器をもっと身近なものに

店内
「琉球漆器は『贈り物』という用途がほとんど。それだけではあまりに限られていると感じたのが発端です」とゆかりさん。もっと琉球漆器の間口を広げて、幅広い世代の方々に使ってほしい。そのためには、もっと日常的に使われる“何か”に形を変えることが必要。そこで思いついたのが、アクセサリーでした。

「漆のアクセサリーは今までもあったのですが、和服に合うようなものがほとんど。洋服に合う方が、もっと日常的に使ってもらえると思ったんです」

ゆかりさんの女性ならではの発想をもとに、企画がスタート。約1年の開発期間を経て、沖縄の言葉で「塗りもの」という意味を持つ「ヌイムン」という名のブランドが完成したのです。
ヌイムンのアクセサリー

上品な艶が目をひく琉球漆器のアクセサリー

ピアス
ピアスにバングル、ネックレスなど幅広いラインナップのヌイムンオリジナルアクセサリー。
バングル
バングルはブランドができた当初からあるアクセサリーで、一つひとつが手作り。そのため微妙に形が異なります。光がさまざまな方向に反射するので、手を動かすたびにきらきら輝くとか。
宝石や金属を使っていないのに、これだけ輝いているのはすごい!
ネックレス
ネックレスも人気アクセサリーのひとつ。漆の食器には、通常黒や赤色が用いられますが青色はあまり使われていません。それは、料理との相性があまり良くないといわれているためですが、アクセサリーではあえて青色を多用。さわやかな青色は「沖縄の海」をイメージしているそうです。

デザインの豊かさが魅力

漆塗りというと、「つるん」とした質感を思い浮かべますが、ヌイムンのアクセサリーにはマットなものも多くそろいます。
堆錦技法を用いたアクセサリー
細かな模様が入っているのが分かるアクセサリーのアップ
一見すると金属のようなマットタイプの堆錦技法を用いたアクセサリー。よくよく見ると細かな模様が入っていて、それが繊細な陰影を演出し、ゴージャスな雰囲気。なるほど、確かにドレスにとても合いそう!

漆器はその美しさはもちろん、丈夫で長持ちすることも特徴の一つ。

ヌイムンのアクセサリーも例外ではなく「長く、何世代にもわたって使われるものを作りたい」と嘉手納さんは教えてくれました。
そのために良質な素材を用い、強度に気を使うことはもちろんのこと、デザインは極力シンプルに、飽きないように。
飽きないようにデザインは極力シンプルに作られているヌイムンのアクセサリー
今後毎年一回は新作を発表し、展示会を開催していく予定だそうです。そして、2017年の1月~2月期間限定で、JTAの機内販売を行うそうです。

新しい琉球漆器の形として注目を集める「ヌイムン」のアクセサリー。とっておきのお土産にいかがですか?

スマートポイント

  • 「ヌイムン」のアクセサリーを購入できる場所は、今のところ角萬漆器の本店と国際通り店、恩納村のリゾートホテル「Kafuu Resort Fuchaku CONDO・HOTEL」の売店のみ。品ぞろえは本店が一番豊富とのこと。
  • 9,000円~購入できるので、意外とリーズナブル。若い女性でも十分手の届くお値段です。
  • ほとんどのアクセサリーが派手すぎずシックな色味なので、大人の女性に特におすすめ。母の日のプレゼントにもぴったり。

ライターのおすすめ

漆特有の艶感が本当にきれいで、デザインも洗練されているのでとてもおしゃれ。晴れの日の装いにはもちろん、シンプルなシャツなどに合わせてれば、コーディネイトのアクセントになりそう。日常使いもしてみたいアクセサリーです。

仲濱淳

沖縄の観光誌とウェブマガジンで、ひたすら情報を
かき集めてきた感覚を駆使して、旅に即効で役立つネタをお届けします。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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