沖縄の強い太陽の力で

国の重要文化財、中城(なかぐすく)城。
歴史あるその城壁前で、史上初のロックフェスをやってやろう!って、
その思考がすでにロックな感じだ。
しかもオフグリッドな状態(※記事下部参照)で、
ソーラー発電のエネルギーだけでイベントをやってのけようなんて。

イベントのきっかけを作ってここまで1年半、
走りに走ってこのフェスを形作った実行委員長の當山貴史、
通称「魂(たましい)」。彼も実はミュージシャンで、
「シャオロン・トゥ・ザ・スカイ」のボーカルでもある。
出演アーィストの方

彼が昔からバンドで何度か出演していた、
山形のロックフェス「蔵王龍岩祭」。
このフェスのメインステージは
オフグリッドシステムから得られた電力のみでまかなわれており、
それを目の当たりにしてきた魂は
「沖縄の強い太陽なら、絶対にできる!」と確信し、
そこに沖縄の若いミュージシャン達を集めて
新しいフェスを作ってやろうじゃあないかと
意志を固めたのが全ての始まりだった。

けど、ソーラー発電って晴れないと蓄電でがきない。
当日の天気って、大丈夫なの?
そこはもう神のみぞ知る領域。
過去の晴れデータをチェックし、
この近辺でいちばん晴れ率の高い春分の日を選んだ。
あとはひたすら準備あるのみ。

そしてやってきた当日

城ロック看板
祈りが届いたフェス当日、空はスッキリと快晴!
その大空の下、そそり立つ城壁の横に
ズラリと並ぶソーラーパネルの数、約240枚。
船に乗せられ運ばれた10トントラック一台分だ。
会場には食べ物屋台や物販のテントが立ち並び、
所どころに緑が気持ち良く木陰を作っている。
子供達がスケボー体験エリアで夢中で遊ぶ隣では、
カラフルなピエロが陽気に風船を膨らましている。
のんびりした昼下がり、イベントはゆっくりとスタートした。
ずらっと並ぶソーラーパネル
遊ぶ子供たち
バルーンアートを作るピエロ
グッズたち
出店のわなげ

伝説となる圧巻のステージ

ステージでは次々と地元のバンドのライブが繰り広げられ、
徐々にボルテージを増している。
城ロックフェスのオリジナルTシャツを着たロックファンが
会場にどんどん増えていく。
「TURTLE ISLAND」の頃には男たちの勢いがステージ前で炸裂し、
何だか空気も男気なロックフェスっぽくなってきた。
ステージでの演技
夕方、仕事終わりのお客さん達も駆けつけ、
会場も賑わいのピークを見せる。
本日のイベントを維持するエネルギーを
たくさん注いでくれた太陽もゆっくりと沈み、
次第にあたりは暗くなって…
真っ暗になる頃、ついに雨が降り出し始めてしまった。

そんなことは何でもないよと言うかのように、ステージバックでは
重要文化財「中城城」の壁が青い光で美しくライトアップされ、
ステージにこの土地からの賞賛のメッセージを投げかけるかのように
威厳を持ってそそり立っている。
そして骨太ロックの真髄、「ギターウルフ」が登場し
会場の盛り上がりも最高潮に達してきた…まさに、その時だった。

音が次第にフェイドアウトしていく。ついに電気が終了したのか…
しんとした会場に響くシャンシャンというドラムのかすれた音。
まさかの展開に、これからどうなるんだろうとただただ立ち尽くす。

そんな中を物ともせず無心に生音、
地声で演奏を続ける「ギターウルフ」。
その姿は見るものを圧倒し、
息を飲みグッと見入る人々の視線はあつく熱を帯びている。
まさに、全体の魂が大きなひとつになる瞬間。
それらは一体となってうねり、ロックという形になる。

音は聞こえなくても、
ダイレクトに強く心に響く音楽がそこにはあった。

未来への想い

その後、スタッフの迅速かつ素晴らしいチームワークによって
電気は無事復旧し、ステージはクライマックスへ。
沖縄の大御所「モンゴル800」で会場全体が盛り上がった後に、
ラストを「シャオロン・トゥ・ザ・スカイ」が飾る。
そしてエンディング。
魂がステージに呼び込んだスペシャルゲストは
なんと「愛星幼稚園」の子供たち。
彼らの曲「愛の歌」が大好きな子供たちは、
いつも幼稚園で歌っているその歌をバンドと共に歌い、
ステージのラストを飾った。
舞台にあがる子供たち
骨太ロックあり、ほんわかありの城ロック。
今回のアクシデントは、実は雨による漏電が原因だったという。
残りの電力はまだ60%以上も残っていたという話だ。
ここで証明されたこと…沖縄でソーラー発電のみでロックフェスは、
そう、可能なのだ!
熱狂する人々
『Rock And Roll is not dead!』
当日何度も会場に響き渡ったこのジングルが、
このフェスの全てを物語っている。
10年後、沖縄の若いミュージシャン達が
このフェスを引き継ぎ更に大きなご当地フェスとなって
沖縄のロックシーンを盛り上げていく、
そんなビジョンを持って第二回目のフェスに向け、
彼らはまた今から走り出す。
沖縄のロックシーンに残る、新たな伝説を生み出す為に…
夜の舞台

文章・写真 Hinata
(ソーラーシステムの写真のみオフィシャル提供)

※オフグリッドとは
自家発電した電力を、電線を介さずに使うシステム。
城ロックでは太陽光パネルを会場に置き、
そこに降り注ぐ太陽光を電力に変換、蓄電し、
イベント全体の電力をまかなった。

※基本的に今年の情報なので、
来年2016年開催時には変化している可能性があります。
詳しくはホームページでご確認ください。

城ロックHP : http://gusukurock.okinawa/
城ロックFB : https://www.facebook.com/gusukurock

J-TRIP沖縄ツアー

Writer : Hinata

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神戸出身。西表島の生活を経て沖縄本島へとたどり着く。独自の感性で沖縄の物語を伝える。

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