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観光観光

2020.01.21

大海原と輝く夜空のロマン
世界レベルの博物館

writer : 福田展也

海洋博公園中央ゲートから歩いて1分ほどの距離にある海洋文化館は海と天体の魅力を一度に味わえるユニークな博物館。構成は大きく分けて二つです。一つは世界的にもレベルの高いアジア・オセアニア地域の海洋文化に関する展示。
ユニークな博物館の外観

写真提供:一般財団法人 沖縄美ら島財団

実物展示、映像、写真、パネル解説を通じて、遠くは南太平洋の近くは沖縄の海と人の暮らしを学ぶことができます。二つ目は南洋の星々を眺めることのできるプラネタリウム。1億4千万個の星空をドームいっぱいに表現した夜空の眺めは壮観です。

ほかでは見ることのできない4隻の大型カヌー

タヒチ型のダブルカヌー

写真提供:一般財団法人 沖縄美ら島財団

海洋文化の展示コーナーの見所はなんといっても4隻の大型カヌー。1階には、偉容を誇るタヒチ型のダブルカヌーが展示されています。このカヌーはタヒチの王がキャプテン・クックを出迎える時に使用されていた由緒あるカヌーの仲間だそうです。
タヒチ型のダブルカヌー

写真提供:一般財団法人 沖縄美ら島財団

残る3隻の大型カヌーは「交流ゾーン」に展示されています。一つはプラネタリウムのプログラム「ロイと仲間の大航海」にも登場する航海カヌーのリエンポロワット号。この船はミクロネシア・カロリン諸島のポロワット島で伝統的なカヌー建造方法に従ってつくられた貴重なもの。ポロワット島からグアムまでの約800kmの道のりを伝統的航海術「スターナビゲーション」で実際に航海したカヌーです。
ラカトイと呼ばれる交易船

写真提供:一般財団法人 沖縄美ら島財団

もう一隻はラカトイと呼ばれる交易船。でんぷんの貿易に長い間使われてきたという歴史的な船だそうです。4隻目はパプア・ニューギニアのクラカヌー。クラとは赤い貝から作るソウラヴァという首飾りと、白い貝から作るムワリという腕輪の交換を通じて言葉や文化が違う部族の間に人の絆を作り出す儀礼的な交易の一つ。この船は伝説的なテレビ番組『すばらしい世界旅行』がクラ交易を取り上げた際に実際に登場したものなのです。

パリコレみたいな南太平洋のデザイン!

パリコレのような南太平洋のデザイン

写真提供:一般財団法人 沖縄美ら島財団

このような貴重な大型カヌーだけでなく、食材と料理、ファッション、住まい方、音楽など南太平洋地域の暮らしを伝える実物や写真、映像などがありますので、あちこちのポイントでついつい引き込まれてしまいます。
伝統的なカヌーづくりの解説やレプリカ

写真提供:一般財団法人 沖縄美ら島財団

3階の航海ゾーンには、一人前の伝統航海師になるのに必要なことや伝統的なカヌーづくりの解説などが絵巻状のアニメでわかりやすく描かれた展示が実物やレプリカの展示とセットで配置されていて、楽しみながら異文化を知ることができます。

充実のプラネタリウムが子どもたちに大人気!

また、プラネタリウムでは平日は3種類、土日祝日は4種類のプログラムを楽しめます。四季にあわせた沖縄の星空と、沖縄に伝わる星に関する民話をアニメーションで紹介する『沖縄ぬちゅら星(沖縄の美しい星)』。石垣島の民話「月の大男」(9〜11月に上映)など離島の民話や南十字星など沖縄ならではの星空を楽しむことができます。
プラネタリウム沖縄ぬちゅら星

写真提供:一般財団法人 沖縄美ら島財団

プラネタリウム・CGアニメ ハイブリット作品の『ロイと仲間の大航海』は小学生以下の子どもにも大人気。夜空の星々を頼りに航海を行う伝統航海術スターナビゲーションを祖父から教わった少年が主人公。仲間と力を合わせて800kmの大航海をやり遂げるアドベンチャーは見るものをハラハラドキドキさせながら天体への興味を駆り立てます。

太陽の内部や銀河系の星々を探検したり、惑星の誕生の瞬間をかなりの迫力で体感できる『ジャーニー・トゥ・スターズ』は実際に宇宙を旅しているような気分を味わえます。

宇宙について小中学生にもわかりやすく教えてくれる『ワク・ドキ!探検☆大宇宙』の上映も土日祝日限定で行っています。

一つのプログラムは30分。プログラムとプログラムの間には休憩時間が15分ありますので、飽きることなく楽しむことができます。

1970年代の海洋文化を今に伝える博物館

1975年に本土復帰を記念して開催された沖縄国際海洋博覧会(海洋博)のパビリオンとして建設されたのが海洋文化館の始まりです。「海、その望ましい未来」をスローガンに開催された海洋博のなかで、海洋文化館は「大海原に生きる人々」をテーマに日本、東南アジア、オセアニア(太平洋の南東部の島々からなるエリア)から1,500もの民俗資料が集められました。オセアニア地域の調査や収集にあたっては調査スタッフから一時行方不明者が出るなど生半可ではない苦労が多々あったほど。そのおかげもあって1970年代のアジア・オセアニア地域の海洋文化を現代に保存し、伝えることができているのです。

2013年にリニューアルオープンして、海洋文化館はオセアニアのカヌーに関して世界で指折りの施設になりました。展示ゾーンは急げば1時間~2時間で見終わることもできますが、かなり濃密な展示ですので時間に余裕がある人はぜひともゆっくり巡ってみてください。

※こちらは、公開日が2015年9月2日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。

スマートポイント

  • 解説員が見所を説明しながらガイドする館内ガイドツアーに無料で参加できます。所要時間は約20分です。 
  • オセアニアのお面づくりや星座早見シート作りを行えるクラフト体験を楽しめます。時間は10:00~17:00(最終受付16:30)、プラネタリムホール入口前で。所要時間は約30分。追加料金はありません。
  • 館内は原則撮影禁止ですが、フォトポイントマークがある展示の船は撮影ができます。

ライターのおすすめ

沖縄の伝統的な船といえばサバニです。沖縄ゾーンでは一本の大きな松の木をくり抜いてつくるサバニの原型、マチキブニからアメリカ軍の飛行機で使われていたタンクを加工した戦後のタンクブニまで、サバニの変化が実物で展示されています。また、伝統的な漁具や漁法などについてもわかりやすく説明されています。展示フロアの一番奥なのでつい見逃してしまいがちなのでぜひご覧ください。

福田展也

目下の趣味はサーフィン・沖縄伝統空手・養蜂。心で触れて身体で書けるようになることが10年後の目標。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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