北海道の東部、オホーツク海沿岸の街網走市には、秋になると湖畔が真っ赤に色づく、珍しくも美しい湖があります。網走国定公園に属する海跡湖、能取(のとろ)湖です。
一面のサンゴ草
湖畔一面に広がる赤い色の正体は、日本ではごく一部でしか見られない貴重な植物「サンゴ草」。北海道ではオホーツク海沿岸や根室沿岸の一部の湖沼や湿地などで見られますが、なかでも能取湖にある日本一の規模を誇る大群生地は必見!
美しい風景
秋の北海道の広〜い青空と、深紅に色づく湖畔のコントラストは見事!さあ、美しいサンゴ草が群生する秋の能取湖へ出かけてみましょう。

日本一の規模を誇る! サンゴ草の大群生地

能取湖は、網走市街から車で約20分、女満別空港から車で約30分ほどの距離にあります。オホーツク海につながっていて、サケやホタテなどの海産物も漁場でもあり、四季折々自然豊かな美しい湖です。
自然豊かな土地
サンゴ草の群生地は湖畔沿いに点在していて、美岬(みさき)地区、卯原内(うばらない)地区、能取地区、平和地区などにあります。なかでも日本一の規模を誇るのが卯原内の群生地です。
見渡す限りのサンゴ草
ここは1シーズン約20万人ほどが訪れる観光スポット。遊歩道が整備され、トイレや売店、無料駐車場も完備。遊歩道の入口には「日本一サンゴ草群落地」の木碑や歌碑などもあり、芹洋子さんのもの悲しくも美しい歌声が流れています。
日本一サンゴ草群落地
『サンゴ草さく日に』
木製の遊歩道は湖へ向かって群生地の真ん中あたりまで続いています。見渡す限り真紅の絨毯のような美しい大群生に、あちこちから感動の声も聞こえてきます。
真紅の絨毯のようなサンゴ草
遊歩道横の草地に降りればサンゴ草のすぐそばまで近づけますよ(踏まないように気をつけて)。群生地は湿地なので、ところどころに美しい青空や雲が映り込む水面も広がり、赤と青の見事なコントラストは息を飲む美しさです!
赤と青の美しいコントラスト

サンゴ草って通称名!? 正式名称はアッケシソウ

サンゴ草の正式名称は、北海道東部の厚岸(あっけし)湖で最初に見つかったことから「アッケシソウ」と言います。寒帯地域の塩分の多い湿地に分布する、葉のない一年草で、高さは10~30cm。茎が丸く肉厚で枝に節があるのが特徴です
サンゴ草
夏には濃緑色だった茎や枝が、秋にはまるでサンゴのように見事に美しい赤色に劇的に変化するので、この名前がつきました。独特の形をしているので、近寄って観察してみましょう。
独特な形
この植物は強い耐塩性を持っている塩生植物。根室地域の野付(のつけ)半島や風蓮(ふうれん)湖、オホーツク海側のコムケ湖、サロマ湖、能取湖、濤沸(とうふつ)湖など、北海道でも限られた海沿いの場所でしか見られず、さらに近年環境の変化などで各地で減少傾向にあり絶滅危惧種に指定されています。
深緑から赤に変わるサンゴ草
ここ卯原内も、2010年に群生地が縮小するという危機に見舞われていましたが、再整備を含めた取り組みの結果、2015年には「復活宣言」が出されるまで再生していますのでご安心を!

サンゴ草が見頃の9月が能取湖観光のベストシーズン!

能取湖には、「美岬ライン」と呼ばれる能取岬へと続く美しい湖畔の道や、無料の潮干狩り、オートキャンプ場「レイクサイドパーク・のとろ」などもあり、滞在して楽しむこともできます。訪れるならやはり例年9月中旬から下旬に見頃を迎えるサンゴ草と合わせて楽しみたいですね!
美岬ライン
卯原内群生地では、毎年9月のピークを迎える時期の週末に「能取湖サンゴ草祭り」を開催しています。ステージイベントを楽しんだり、とれたてのホタテなどオホーツクの海の幸や農産物なども味わえるので、祭りに合わせて訪れてもいいですね!
能取湖サンゴ草祭り
サンゴ草をゆっくりと思う存分楽しみたいなら、卯原内群生地のすぐそばにある旅館「能取の荘 かがり屋」に宿泊するのもオススメ! 群生地を窓越しに観ることができるお部屋で、「網走産釣りきんき」など新鮮な海鮮料理に舌鼓! 翌朝には誰もいない群生地をひとりじめできるかも!
能取の荘 かがり屋
さぁ、北海道オホーツクに秋を訪れを告げるサンゴ草が織り成す深紅の絶景を求めて、能取湖の旅へ出かけてみませんか。

スマートポイント

卯原内群生地へは網走から路線バスで行けますが、できればレンタカーで能取湖を周遊することをオススメします。湖の西側の丘陵地には、能取岬の向こうに知床連山を遠望しながら走る素敵な道もありますよ!

能取湖は海水の湖。潮の満ち引きでサンゴ草の見える範囲が変わります。大潮の満潮時には水没して半分ほどしか見えないこともあるので、満潮・干潮の日時もチェックして! できれば満潮時は避けた方が無難です。

卯原内群生地にある旅館「能取の荘 かがり屋」の宿主は卯原内観光協会の会長なので、能取湖やサンゴ草のことなら何でも教えてくれますよ。耳より情報をゲットできるかも!

ライターアイコン

ライターのオススメ

サンゴ草の赤を美しく撮影するには、太陽を背にして順光で撮るよりも、半逆光気味に太陽光を透過して赤色が美しく見えるポイントを探すのがコツ。視点を低くして青空や雲の映る水面を入れてもいいですね。人の少ない朝がシャッターチャンス!

Writer : 藤本誠一郎

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網走在住のグラフィックデザイナー。道東オホーツクから、とっておきの観光スポット情報をお届けいたします!

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