洞爺湖サミットシェフのお店
くま蔵にリピーター続出！

サミットでの苦労話も聞けます

鮮魚・炭火とうたう、居心地の良さそうなくま蔵のカウンターは5席。おひとり様はもちろんのこと、カップルに嬉しい仕切りで囲われたテーブル席と、グループの人数よって対応できる掘りごたつ付きの小上がりが２つあります。

くま蔵店主の工藤俊行さんは、平成18年に行われた洞爺湖サミットで、中華の副調理長を務めた経歴を持つ札幌っ子。すすきのの和食居酒屋でありながら、ザ・ウィンザーホテル洞爺仕込みの本格中華料理が味わえるなんて、うれしいサプライズではないでしょうか。「サミット開催中の2日間は、主要各国首脳がいつでも食事ができるよう、24時間体制で待機していましたし、厨房内は全国の名高るシェフが総動員されて、緊張の連続でした」と語る工藤さん。サミットの裏話も聞けるお店なのです。

刺身もいいけどシメはやみつきになる逸品

「北海道産の中でもとくに厳選した食材だけで作りました」という麻婆豆腐（1,200円）はお店の1番人気。「とてもやわらかいので調理が難しい豆腐ですが、おいしさを追求すると、この豆腐なのです」と工藤さん。

札幌市街を見下ろす藻岩山の伏流水で作られたおぼろ豆腐「柔」は、きめが細かく、プルンとしたのど越し。特粗挽きといってもいいほど大きめで、噛みごたえ、食べごたえのある喜茂別（きもべつ）産豚ひき肉との相性は格別です。

香り高い自家製ラー油はしっかりとした辛さでスパイシー。コクがありクセになるおいしさです。

森のアワビと呼ばれる道南・七飯（ななえ）産の王様シイタケのしこしこ感が絶妙で、食べごたえ十分！あえて存在感のある切り方にしているそう。
「かなり辛い麻婆豆腐ですが、男性より女性の方が平気なひとが多いですね！」と工藤さんは笑顔。1度食べて、やみつきになったファンに愛されています。

いつでも本物のししゃもが食べられます！

通年のメニューとして提供されているのが、太平洋側の町・鵡川（むかわ）産のししゃも（980円）は大き目のものをそろえています。ふっくらジューシーに炭火で焼き上げ、ししゃも独特のおいしい香りとうまみが口いっぱいに広がります。

お品書きにもあるように、くま蔵では白老牛（しらおいぎゅう）が定番。しっかり食べたい人にはステーキ、ちょっとお味拝見！の方には串焼きをどうぞ。

旬のものも随時用意。美瑛産のゆり根のかき揚げ（800円）は、雪のように白く、甘みたっぷりのホクホクゆり根に、味に深みを出すベーコンを加えるところがくま蔵風。シンプルな食材に、さりげないアクセントをつけるのも工藤さんならでは。

道産子はうまいもので「おもてなし」

近年、日本酒のおいしさは海外でも高く評価されていますが、くま蔵では季節に応じて飲みごろの旬を迎えたお酒を用意しています。


「北海道に旅行に来る方は、料理の素材の良さと味を期待しています。やっぱり北海道はおいしかった！と思っていただきたいですからね」
和風居酒屋の枠にとらわれない料理人としての熱意が、この絶品麻婆豆腐なのかもしれません。そのほか、中華テイストなメニューに五目チャーハンやボリューム満点の五目あんかけ焼きそばもありますよ！
「どうだ？うまいだろ？」額の汗は、そう語っているかのよう。
ウイスキーが好きだという気さくな工藤さんです。