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観光観光

2019.09.10

昼も夜も楽しめる
地元に愛される栄町市場

writer : 長嶺陽子

那覇市内、ゆいレール安里駅の改札を出て左側に下りた方向。スーパー「栄町りうぼう」をはさんだ向こう側一帯に広がっているのが、栄町市場。
栄町市場。このあたりの、ビルの間
↑このあたりの、ビルの間です。

例えば、夕方の早めの時間から、ちょっと薄暗いアーケードの中に足を踏み入れてみると、生活感の溢れるお店が何軒も並んでいます。
目に付くのは、薬局、魚屋、青果店、肉屋、お惣菜の店、洋品店、化粧品店などなど、普段の暮らしに密着したお店。牧志の公設市場と比べると、こじんまりした地元の市場という印象です。
こじんまりした地元の市場という印象
買い物している年配の方、ゆんたく(おしゃべり)している近所の人達、お留守番中の小さな子ども達……なんだか懐かしい空気が流れています。
その中に違和感なく、雑貨店や古本屋、コーヒースタンド、そしてたくさんの居酒屋があるのも栄町市場の特徴。
昼から夜へ、緩やかにつながりながら人々が集まる市場の風景には何ともいえない味わいがあります。

栄町市場は入口も中も、ラビリンス

戦後復興時からの面影を残す、貴重な場所でもある栄町市場。
アーケードといってもひとつの通りではなくて、およそ100メートル四方ぐらいの区画全体なので、市場への入口があちらこちらに存在しています。
目印として比較的新しい作りなのが、東口の門
目印として比較的新しい作りなのが、東口の門
と、モノレールのある通り側に面した西口の門。
モノレールのある通り側に面した西口の門
沖縄の強い日差しにさらされて色あせてますが、こちらも入口。
栄町入口
かと思うと、こんな路地からも栄町市場内に入れます。
市場への入り口
どの入口から入るかで、市場の表情も違って見えるから不思議です。
そして、中に入ると、そこはさらにラビリンス。
中に入ると、そこはさらにラビリンス
ほっそい路地や段差もあり、一筋縄でいかない網の目のような小道に、たくさんのお店がならんでいます。何度か通っていても、目当てのお店にたどりつくまで必ず迷うほど。
市場の中を迷う覚悟でぐるぐるとひたすら歩きまわってみるのも、楽しみ方のひとつかも。

お昼なら沖縄食材の食べ歩き!

そんな栄町市場で楽しいのは食べ歩き。
夜になると、人気の居酒屋があちらこちらでちょうちんを灯し始めますが、昼の時間帯にも食堂やお惣菜屋さんがいくつか営業していて、地元ならではの食材や料理を「えっ、こんなに安くていいの?」という地元プライスで味わえます。
中でも、古くから地元の人達に愛されているお惣菜屋さんのひとつが「かのう家」さん。
惣菜屋「かのう家」
こちらのお店のとろりとしたジーマミ豆腐(ピーナツを原料にした沖縄のお惣菜)は絶品。魚やイカなどの、衣がふわっとしておやつ感覚で食べられる沖縄天ぷらは1個50円から。
おやつ感覚で食べられる沖縄天ぷら
食べ歩きだけでなく、市場の中でお惣菜やお弁当を買って、ホテルに持ち帰ってゆっくり食べるのもおすすめです。

やさしい香りの「potohoto」自家焙煎コーヒー

さらに、栄町市場のもうひとつの食べ歩きポイントは、おいしいコーヒー。
コーヒースタンド「potohoto(ぽとほと)」さんは、コーヒー豆の専門店。
コーヒースタンド「potohoto(ぽとほと)」
香ばしい匂いに誘われて、小さなお店を訪ねると、豆のセレクトと自家焙煎にこだわった、やさしい甘みのある香り高いコーヒーに出合えます。
店主の山田哲史さんが焙煎するコーヒー豆は、沖縄県内でも味にこだわるカフェやレストラン各所で取り扱われている逸品。それを、市場の人とおしゃべりを楽しみながら試飲価格で味わえる贅沢な場所なのです。
店主の山田哲史さんが焙煎するコーヒー豆
赤い「豆」の旗が目印。市場の迷路でぜひ探してみてください。

栄町は那覇の一大飲み歩きエリア

そしてやっぱり、近年人気が高いのが「夜の飲み屋街」としての栄町市場。
大きな赤ちょうちんが目印の「栄町ボトルネック」はもはや栄町市場の老舗と言ってもいい居酒屋。店内はレトロな雰囲気で落ち着く感じ。
赤ちょうちんが目印の「栄町ボトルネック」
オリオンビールの小ビンは1本400円。やかんでダシを注ぐあっさり味の沖縄そばも人気です。

他にも、栄町市場内には、有名な泡盛居酒屋「うりずん」の姉妹店「ぱやお」、もともとは持ち帰り専門だったのが人気が出て夕方6時から屋台形式でお客さんが集まるようになった餃子の「べんり屋」、ミュージシャンのもりとが店主を務めていて味にも定評がある「生活の柄」、市場の奥の奥のほうにある「おとん」などなど……ハシゴして行きたいお店がたくさん。
新しくできた居酒屋や周辺にある居酒屋も加えると、お酒好きにはたまらない一大飲み歩き・食べ歩きエリアです。

日常が交錯する市場で感じる「沖縄の素顔」

夕方、6時が近づいてくると、青果店や肉屋、魚屋、乾物屋など、昼からのお店がゆるゆるとシャッターを閉め始め、入れ替わるように、あちらこちらで赤ちょうちんの灯がともり始める栄町市場。
そうかと思うと、飲み屋の開店を待ちきれないオジサン達が店先にイスを持ち出して、オリオンビールでもう乾杯を始めていたり、片付けをするオバサン達がおしゃべりに花を咲かせていたり、学校帰りの中学生達が歩いていたり、そんな中、ガイドブックを片手に市場の中をぐるぐる歩きまわる観光客がいたり……。
さまざまな人々の、さまざまな日常の風景が交錯する栄町市場は、ある意味、素の「沖縄」らしさを感じられる場所かもしれません。
日常の風景が交錯する栄町市場
一度訪ねたらまた訪れたくなる――栄町市場のラビリンスには、きっと、そんな魅力があるんです。
一度訪ねたらまた訪れたくなる

※こちらは、公開日が2015年10月19日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。

スマートポイント

  • 昼間のお店は日曜休みの所が多いので、市場の雰囲気を味わうなら平日がおすすめ。
  • 夜の飲食店は午後6時からの所が多いです。週末は混み合う場合もあり、店休日や営業時間はそれぞれ異なるので問い合わせを。
  • 6月から10月の最終土曜日は「栄町市場屋台祭り」が開催中。とても賑わいます。

ライターのおすすめ

栄町市場の端っこの方にある小さな古本屋「宮里小書店」も本好きにはたまらないお店。本棚を見ているだけで楽しめます。

長嶺陽子

東京の出版社を経て沖縄へ移住し10年。那覇市久茂地にて夫とともに泡盛居酒屋「カラカラとちぶぐゎ~」を営む。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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