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想像力と冒険心で楽しむ!
国頭村の安田と伊部

沖縄には勢理客(じっちゃく)や東風平(こちんだ)など、初めて見る人には読めない地名や珍しい地名がたくさんあります。沖縄地図を広げてみると、おもしろい発見をすることも多々。そんな時には、迷わずその場所を訪れてみましょう。なんとなく通り過ぎてしまう場所に、思いがけない宝物を見つけたり、発見があったりするものです。沖縄県北部の「やんばる」と呼ばれる地域の東海岸側に、国頭村の安田と伊部(アダとイブ)という、偶然にしても興味深い地名の集落があります。奥の集落と東村を結ぶ県道70号線から外れた場所にあるため、観光の途中も素通りしがちな安田には、国の重要無形民俗文化財に指定されている年中行事「安田のシヌグ」を始め、ヤンバルクイナの鳴き声が響く自然豊かな森と、幸豊かな海があります。

ライター : Misa Alta

2016.06.13

歴史ある安田の集落

不思議な建物県道70号線から県道2号線に入り、太平洋側へ向かってしばらく進むと、安田へたどり着きます。集落内へ続く最初の道を曲がると、左手に安田地区公民館と、その一角に茅葺の「神アサギ」と呼ばれる神人(かみんちゅ:琉球信仰の神職者)達が祭祀の時に使う壁のない、屋根と柱で構成された建造物が目に入ります。茅葺の神アサギは本島には数えるほどしか残っていないそうです。車を降りて歩いてみると、小さな集落ながら、交番、簡易郵便局、診療所などがそろっています。集落
校門
もちろん、公民館前の通りには、村のオアシスで、今年100周年を迎える「安田協同店」もあります。また、2012年に国頭村教育委員会が行った安田貝塚遺跡の調査では、古墳時代にあたる、約1500年前のものとみられる土器が発掘されました。

自然豊かな「ヤンバルクイナの郷」

安田協同店のすぐ近くには、ガジュマルが枝を伸ばす公園もあります。公園内には、遊具の他に、小さな祠と「平和之塔」と刻まれた慰霊碑もあります。通りをさらに海岸のほうへ向かって歩いていくと、芝生の緑が清々しい運動場が広がる、安田小学校へたどり着きます。学校の西側にある森の中から、何やらけたたましい鳴き声が響いてきます。後で知ったのですが、ヤンバルクイナの声です! 
ヤンバルクイナ                 
学校の東側は太平洋です。この自然豊かな安田には、山村留学でやってくる子ども達もいるそうです。安田の海岸の北側の瀬嵩﨑(せたけざき)には白い灯台が、そして、沖には安田ヶ島という無人島が見えます。安田の集落と海岸を一望できる瀬嵩﨑灯台からの眺めは絶景です。灯台までは車で行くことができますが、道幅が狭いので運転には注意が必要です。灯台    
また、安田に事務所を構える「やんばるエコツーリズム研究所」では、安田ヶ島へカヤックで渡る「シーカヤック無人島ツアー」をはじめとした、やんばるの魅力を伝えるエコツアーを個人や団体向けに提供しています。

国の重要無形民俗文化財「安田のシヌグ」

神アサギ横にある石碑の記述によると、安田のシヌグはおよそ400年の歴史があり、1978年5月に、国の重要無形民俗文化財に指定されたとのことです。五穀豊穣、無病息災を願う行事で、原始的な農耕祭祀の姿を今に残しているそうです。
祈願祭

大シヌグのヤマヌブイ ―安田史誌「あらは」より― 
写真提供:安田地区公民館

安田のシヌグには、男性陣が集落にある三つの山に登り、1日神となって集落へ降りて集落の無事を祈願する「ヤマヌブイ(山登り)」を行う「大(ウフ)シヌグ」と、女性陣による「ウシンデーク(臼太鼓)」などから構成される「シヌグ小(シヌグングヮー)」または「小(グマ)シヌグ」があり、1年ごとに交互に行われます。シヌグは旧暦7月の初亥の日から二日間かけて行われ、2016年は8月9~10日に行われます。平日であろうと、雨が降ろうと、日にちを変更することはないそうです。大シヌグのヤマヌブイでは、男性陣がつる草や小枝を身に着け、ヤマの神様からセジ(霊力)を受け草装神になるそうです。今年は小シヌグが夕方から行われますが、「ヤマシシトゥエー(イノシシ捕り)」や「ユートゥエー(魚捕り)」など、村人の生活に密着していた事柄を現した踊りだそうです。

のどかな佇まいの「伊部売店」

きれいな浜辺安田から瀬嵩﨑を越えて北へ進むと、海岸線が美しい伊部の景色が目に入ってきます。地図上では安田と伊部は別々の集落のように見えますが、実は伊部は安田の一部(小字)だそうです。たしか、アダムとイブの伝説でも、イブはアダムの一部だったということになっています。偶然でも、ますます興味が湧いてきます。伊部は、人口10名ほどの地区ですが、なんとここにも庶民のパラダイス「伊部売店」が存在します。売店店主は名嘉山スミ子さんです。安田協同店の支店として伊部に開店したそうですが、約30数年前に名嘉山さん夫婦が買い取り、個人経営を始めたそうです。伊部売店には顔なじみのリピーターがよく立ち寄るそうで、皆の要望で、今年から伊部売店Tシャツと手ぬぐいの販売を始めたそうです。 売店内 ここでは、今でも昔ながらのカウンター方式(カウンター越しに、ほしい商品をお店の人に取ってもらう)で販売を行います。入口のガラス戸横にある呼び出し用のチャイムも、のどかな佇まいです。販売Tシャツ

山原船が行き交った楽園

伊部売店の向かいには、バス停と、名嘉山さんが訪れる人にゆっくりしてもらおうと設置したピクニックテーブルがあります。涼しい木陰に腰を下ろすと、風が心地よく極楽気分です。ベンチ ここから小道をたどって行くと、伊部海岸に出ます。週末や連休には、キャンプや釣り、スタンダップパドルボード(SUP)を楽しむ人で賑わうそうです。伊部川と太平洋が交わる河口近くの岩場には、「エーヤー之神」と書かれた拝所(ウガンジュ)があり、ここから南側へ白い砂浜が伸びています。 浜辺南側の崖の近くからは、伊部の美しい景色が一望できます。安田と伊部には、伊部川、ヤマナス川、ヒンナ川、ウイヌ川、幸地川という五つの川が流れています。1950年代後半まで、山原船(やんばるせん)と呼ばれる北部と中南部を結ぶ交易船が出入りして賑わっていたと言うこの村は、アダムとイブの「幸地=ハッピーランド=楽園」?と妄想が膨らみます。透明な海

スマートポイント

  • カップルで安田協同店と伊部売店のTシャツ(アダムとイブのTシャツ)を購入すれば、知る人ぞ知る、激レアペアルックの完成!
  • 2009年11月に環境省によって、国頭村安田と安波は、希少鳥獣生息地の保護区として、鳥獣保護区域に指定されました。ヤンバルクイナなどが道を横断する事もあるので、安全運転を心がけましょう。
  • 安田は2012年10月にヤンバルクイナをシンボルとして、自然資源の保護と活用を目指す「ヤンバルクイナの郷」宣言をしました。「安田くいなふれあい公園」には、ヤンバルクイナ生態展示学習施設があります。

おすすめポイント

北部観光を満喫するなら、やんばるステイ。太平洋から登る朝日や東シナ海へ沈む夕日、星を敷きつめたような夜空。ワンちゃんとお泊りもできる、JALプライベートリゾートオクマもおすすめです。ヤンバルクイナに合えるかも?

Misa Alta

沖縄には、ここにしかない興味深いモノや場所がたくさんあります。多くの人に沖縄の持ついろいろな顔を知ってもらえたらいいなと思います。

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