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観光観光

2016.06.16

[宮古島]世界初の地下ダムの
鼓動を地下ダム資料館で感じる

writer : 砂川葉子

サトウキビ畑の上をグルングルンと回るスプリンクラーから飛び出る水、
宮古島をドライブ中に、こんな光景に出合うことがあるかもしれません。
スプリンクラーの散水が道路まで飛び出ていて、
ばっしゃ~んと車ごと水をかぶる、ってことは
宮古島住民にとっては、「あるある」なお馴染みの光景ですが、
観光客の皆さんはびっくりしますよね?
でも、これはすごくレアな光景でもあるんですよ。スプリンクラー発動
宮古島の畑の下には、宮古島の独特の地形を生かして作られた
大きな大きなダムがあり、
スプリンクラーから勢いよく飛び出す水は、
宮古島の地下ダムに貯められた水なのです!
このような大規模地下ダムの農業用水の利用は
世界的には珍しいことなんですよ。
世界初で世界一といわれる宮古島の地下ダムの
鼓動を感じられるスポットに足を伸ばしてみませんか?

地下ダムとは?宮古島だからできた世界初のダム

沖縄の風景で見られる石垣や石畳、城(ぐすく)の石積みの表面を
よ~くよ~く見ると、細かな穴が空いているのがわかります。穴の開いた岩
この無数の穴が琉球石灰岩の特徴で、水を通しやすい性質なのです。
宮古島は、この琉球石灰岩が隆起してできた島で、
大地に降り注いだ雨は土に染み込み、琉球石灰岩を通り抜け、
島尻層といわれる粘土質の層に突き当たります。
この地層が水を通しにくい性質のため、
雨水は低い方、つまり海側に流れて行きますが、
地中に止水壁と呼ばれるコンクリートの壁を埋め込むことで
流れをせき止め水を貯める、これが地下ダムの構造です。
世界初の壮大な構想は、
昭和54年皆福地下ダムの着工により、現実のものとなり、
世界初の大型ダムとなるのです。
畑の上でスプリンクラーが回る宮古島ではお馴染みの光景は、
実は世界的には画期的な光景なのです。

地下ダム資料館のチェックポイント!

とはいえ、地下にダムがあるっていわれても、
まったくもって想像つかないかと思います。
地面の下なので、目にすることができるわけでもありません。
地下ダムについてやスプリンクラーから水が飛び出るまでの仕組み、
水に苦しんだ島の歴史を学べるのが地下ダム資料館です。
まずは、地下ダム資料館でお勉強タイムです!地下ダム資料館
しかし、残念ながら地下ダム資料館の館内は撮影禁止のため、
中のようすは写真ではご紹介できません。
ここでは地下ダム資料館の見ておくべきポイントをお教えしますね!
まず、チェックしてほしいのはロビーのDVDの鑑賞コーナーです。
いまいち地下ダムの構造やイメージがつかない方もこれを見ると、
なるほど!と手を打ちたくなりますよ。
そして、地下ダム模型も要チェック!
地下ダムの断面構造を大型のジオラマは、思わず歓声を上げてしまいます。
館内の見学の際にはぜひ
学芸員さんにガイドをお願いしてみてくださいね。

地下ダム資料館併設の地下ダム関連施設で感じるダムの鼓動

地下ダム資料館の見学が終わったら、
併設の地下ダム関連施設の観光もおすすめですよ!
地下ダム資料館からすぐ、お散歩がてら行けるのが水位水質観察施設。
福里地下ダムの止水壁と豊富な地下水を確認できるスポットです。確認スポット
ここは福里地下ダムの一部を掘り込んであり、
地下水位、水温、水質などを測定するための場所です。
水位水質観測施設の豊かな水量と水の清らかさは、
まさに地下ダムの鼓動を感じられるような場所です。
水質観測
地下ダムは、地面の下にあるため見ることはできませんが、
この場所から止水壁がずっとずっとこの地下につながっています。
自分の足元の下には、ダムがある、そんな想像をしてみてください。

マニアック?地下ダム資料館ででダムカードをゲットだぜ!

地下ダム資料館の最後には、ダムカードをいただくのをお忘れなく!
ダムカードとは、国土交通省発行のカードで、
ダム情報が書かれています。ダムカード
宮古島では福里地下ダム、皆福地下ダム、砂川ダムの3か所のダムカード
(内閣府沖縄総合事務局宮古伊良部農業水利事業所発行)が
ゲットできます!
福里地下ダムのダムカードは、
資料館と福里地下ダムが隣接しているため、
こちらの地下ダム資料館ですぐもらえますよ!
お帰りの際には、受付にお声掛けしてゲットしてくださいね!
地下ダム資料館に足を運んだからこそいただけるダムカードは、
ちょっとお宝を手に入れたような気分です。
ダム公園
残り2か所のダムカードは、証拠写真を持参するなどのルールがあり、
手に入れるには難易度が上がります。
ちょっとマニアックですが、
宮古島で手に入る3枚のカードを求めて
島を巡ってみるのも楽しいですよ。

三軸オーガーにひかれて工事現場まで行ってしまった

地下ダム資料館で私の目を最もひいたものは、
三軸オーガーの展示でした。
地下ダムを建設する際に実際に使用された
地下に壁を作るために使われたドリルなのです。
地下からの吹き抜けにそびえたつ、三軸オーガーは迫力満点でしたよ。
三軸オーガー
現在、城辺の仲原地区で四つ目になる地下ダムが建設されており、
展示されているものと同じ三軸オーガーが稼働し、
止水壁が作られているまっ只中。
なかなか壮大な光景が広がっていました。
地下ダム資料館とその周辺施設は、観光スポットとしては、
ちょっとマニアックに感じるかもしれませんが、
地理学が好きな方、ダム好きな女子=ダム女には
隠れた人気スポットになりつつあります。
宮古島がいかに地下ダムを作るのに適しているのか、
地形と豊かな自然と現代文明の力が融合を感じられるスポットです。

スマートポイント

  • 地下ダム資料館は、世界初で世界一の地下ダムについて楽しく回れる施設です。地下ダム関連施設も併せて見学するのをおすすめします!
  • 宮古島では3枚のダムカードを手に入れることができます。かなりマニアックな楽しみではありますが、ダム好きならぜひチャレンジしてみてください!
  • 地下ダム資料館近くには、宮古一有名な観光地東平安名崎や人気の高い新城海岸や吉野海岸があります。併せての観光をおすすめします!

ライターのおすすめ

水汲み体験などの参加体験型の装置は小さなお子様も大人も楽しく水を体感できます。地学好きは、スロープ下にはボーリングで実際に出土された宮古島のぜひチェックしてください!

砂川葉子

岐阜県出身、宮古島諸島のどこかの小さな島に在住。農業と民宿業、島興し業と並行してライター業にも携わる。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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