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観光観光

[竹富島]最大行事、種子取祭④
不眠不休、夜通しのユークイ

writer : 伊藤麻由子

2016.10.26

メインの行事である奉納芸能
種子取祭といえば、別名「不眠不休」の祭り。9日間の日程の中、メインの行事である奉納芸能が始まったその日の早朝から2日目の舞台が終わるまでの実に36時間、竹富島は神も人も島も眠りません。なぜならば、不眠不休のその理由である夜通しのユークイ(世乞い)があるから。竹富島を知るには、種子取祭の真髄のひとつといっても過言ではないこの儀式をぜひ体感あれ。

島民のみならず、誰もが参加することができるユークイ

九年母
初日の奉納舞台を終えた夕刻(すでに19時近く)、これでひと息かと思いきや、そのまま儀式は続きます。まずは、世持御嶽でイバンカミといって、九年母(クネンボという名の柑橘類)の葉をいただく儀式があり、これに参列して葉をいただいた人は、ユークイ人として翌朝その葉を返すまで、ユークイ(世乞いと呼ばれる、豊穣を祈願するニンガイ(願い))に参加しなくてはなりません。
世乞い唄
うれしいことに観光客もユークイに参加することができます。ただし、ユークイ歌の歌詞が書かれた冊子とセットになっている「白いはちまき」を購入します。なぜならば、この白いはちまきを頭に巻いてユークイするのが習わしだからです。巻き方は簡単ですが、うまくできなければ島の方に声をかけると親切に教えてくれます。
白いはちまきを頭に巻いて参加する島民
さぁ、ユークイの始まりです。

一年ごとの積み重ねで生きる、島の姿を感じる

金殿をまつる根原家
振舞われる塩とお神酒、ピンタ
ぞろぞろと皆が歩くままについて行くと、種子取祭を取りまとめた根原金殿の子孫で、金殿をまつる根原家へ。朝の参詣とは違って観光客らも輪に入り、庭で巻き唄を歌いながら一緒に回ったり、神司の祈願が終われば塩とお神酒、それに例のピンタコ(ニンニクとタコの酢漬け)まで振舞っていただくこともしばしば。ともに祈願をする気持ちがさらに高まります。
ピンタコ(ニンニクとタコの酢漬け)
根原家でのユークイが終わると、その後は三つの集落に分かれ、さらに、それぞれの集落の中の神司家、顧問家など、夜を徹して数軒回り、同じ神事を繰り返します。
それぞれの集落の中の神司家
夜を徹して繰り返される神事
ユークイの時に振舞われる塩・お神酒をいただく作法がわからず右往左往しそうになりますが、あわてずに前人の振る舞いをよく見てまねれば大丈夫。巻き歌だって、はちまきを購入した時に一緒に入っていた歌詞本を見ながら唄えば大丈夫。島の豊穣を祈願する心をもってすれば、貴重な体験となることでしょう。
振舞われる塩
歌詞カード

夜のユークイから引き続き2日目の奉納芸能へ

ユークイの終わりを告げるユークイ留め
翌朝4時30分。ユークイの終わりを告げるユークイ留めを根原家で行い、世持御嶽へ。イバンを返したら、二日目の儀式へと続きます。
あたりはまだまだ真っ暗です。
乾鯛(かんたい)の儀式
初日と同様、舞台では乾鯛(かんたい)の儀式が行われますが、昨日と違うのはここでひとつの芸能の奉納があること。「シドゥリャニ」と呼ばれる、長老の巻き歌です。内容は「種を取り、クワを持ち…、老人達も種子取祭に参加したい」といったもので、これは必見。動き,表現,空気感,流れる時間…。夜を徹して眠くとも、ぜひ見ておきたい種子取祭の素晴らしい奉納のひとつです。
仲筋村の舞台
この後の参詣、2日目の今日は、「玻座間東地区」の主事宅へ。その後、庭での奉納があり、舞台での奉納へ。「シドゥリャニ」の奉納芸能もそうだったのですが、2日目は仲筋村の舞台となります。夕方までたっぷり堪能を。
「玻座間東地区」の主事宅
仲筋村の舞台
今日ももちろん登場の弥勒神。そうそう、弥勒神が舞台に上がるのは、八重山の中でも竹富島だけなのだそうです。
竹富島最大の行事・種子取祭は、この日の奉納芸能をもって終了。明日は、後片付けです。本来は片付けた翌日は物忌の日ということで、何もしない一日があったのですが、今は省略。来年の種子取祭に向かって、またひとつひとつの行事が重ねられていきます。
お面姿
≪2016年の種子取祭 奉納芸能 11月4日~5日≫
*毎年4月中旬ごろにその年の日取りが発表されますので、ご確認ください。

スマートポイント

  • 食事は昼・夜ともに時間を限って営業しているところが数軒あります。営業時間・メニュー内容などは事前に確認をして、タイミングを逃さないように。石垣島を出る時に日持ちしそうなものをもってくるのもいいでしょう。
  • 種子取祭の間は、臨時便が出る予定です。奉納芸能初日は22時くらいの便がでることも。2日目も奉納芸能終了後に臨時便があります。詳細は、現地で確認の上、乗り遅れないように。
  • もし、時間があれば、種子取祭の詳細をはじめ、島のことがわかる「竹富島ゆがふ館」へ。フェリー乗り場の近くにあります。種子取祭で手が回らない時には、島の人が不在になる時もありますので、ご了承ください。

ライターのおすすめ

ついつい見逃してしまいがちなのが、種子取祭を影で支えている人達の姿。例えば参詣などの際、参詣の一行が通る道をきれいに掃く人達がいます。せっかくきれいにした道をくれぐれも先に歩き乱さないように。

伊藤麻由子

撮影でアフリカを回り、沖縄の離島45をも行き着くす。写真と文章で島の良さを最大限に惹きだす。

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