1854(安政元)年、日米和親条約の締結により箱館が開港されると、幕府は箱館を直轄地とし蝦夷地(北海道)統治のため箱館奉行を設置しました。しかし警備上等の問題から、箱館奉行所を箱館山の麓から約6㎞離れた現在の場所に移転し、それを防御するために築かれたのが五稜郭です。
五稜郭
蘭学者の武田斐三郎が、フランスから贈られた書物を参考に設計した日本初の星形の西洋城郭で、工事開始から7年後の1864(元治元)年に完成。しかし、わずか4年後の1868(慶応4)年に江戸幕府が崩壊。そして10月には旧幕府軍の榎本武揚らが占領し、戊辰戦争最後の戦い「箱館戦争」の火ぶたが切って落とされるのです。
ジオラマ
昭和27年には国の特別史跡に指定され、平成22年には「箱館奉行所」も復元され一層人気の観光スポットです。

公園内を散策し、幕末へタイムスリップ!

「一の橋」を渡り右、人の背よりも高い石垣は「半月堡」(はんげつほ)
です。門の守りを固めるため各稜堡間5カ所に造る予定でしたが、財政難で追手門の前に1カ所のみ造られました。水堀に架かる「二の橋」を渡ると正面が追手門です。
上空から見た箱館奉行所
武田斐三郎顕彰碑は隠れた人気があります。五稜郭を設計し、洋式軍学者として、通訳者として頭がきれた武田先生にあやかりたいと、こぞってレリーフの頭を「なでなで」するので、そこだけがピカピカに…。
武田斐三郎顕彰碑
白壁の土蔵は「兵糧庫」(米蔵)で、築造当時から唯一残る建物です。
兵糧庫
箱館戦争で使用された二門の大砲も展示されています。イギリス製のブラッケリー砲は旧幕府軍が築島台場に設置したもので、ドイツ製クルップ砲は新政府軍軍艦朝陽のものです。
二門の大砲
お休み処「いたくら柳野」で、幕末当時の文献をもとに函館で飲まれていた豆を復元した「箱館奉行所コーヒー」で一息つくのもおすすめです。 

必見! 140年の時を超え、よみがえった箱館奉行所

箱館奉行所は、北辺警備と蝦夷地開拓の拠点として江戸幕府が設置した役所で、札幌に建築する開拓使庁舎の木材調達を理由に、1871(明治4)年に解体されましたが、平成22年に約140年ぶりに復元されました。
箱館奉行所
全国から結集した宮大工などにより、現存する資料や文献を元に当時の工法や材料を使い再現したもので、ふすまを開けると72畳の広さになる大広間は一番格式の高い部屋で見ごたえがあります。また、屋根瓦は発掘された出土品を参考に再現した越前の赤瓦で、玄関の鬼瓦は徳川家の三つ葉の葵の御紋入りです。
大広間
館内5つの展示ゾーンでは、奉行所や箱館戦争について学べます。坂本龍馬の甥・高松太郎が、蝦夷地開拓の志があったとされる龍馬の暗殺後、新政府の役人として奉行所の畳を踏んだという逸話なども。
公園内の赤松
なお、公園内の番号札(100番まで)が付いた赤松は、築造当時に植えられたものです。

四季折々の魅力あふれ、市民が集う「桜の公園」

1914(大正3)年に毎日新聞社が1万号発刊記念に、桜を寄贈したのが公園化のはじまりで、春はソメイヨシノを中心に約1,600本の桜でピンク色に染まりお花見客でにぎわいます。
桜の木
夏は函館地方の歴史をテーマに、出演から裏方までを延1万人の市民が参加し演じる一大スぺクタル「市民創作函館野外劇」の会場になります。公園内の石垣修復のため、第29回目となる2016年は公園入口「一の橋広場」と「タワーアトリウム」に舞台を設け、昼夜公演を予定しています。
五稜星の夢(ほしのゆめ)イルミネーション

提供写真:函館野外劇事務局

舗装整備された1周1.8キロのお堀の外周は、ランニングやウォーキングに最適で、秋は紅葉を楽しみながら心地良い汗を流す市民の姿が多く見られ、冬の夜は、お堀の周りをまばゆく照らす「五稜星の夢(ほしのゆめ)イルミネーション」が人気です。タワーから公園を見下ろすと銀世界に星形が浮かび上がり幻想的な雰囲気を味わえます。

タワーに上り、眺望を楽しみ歴史を学ぼう!

滞在時間が少ない時や五稜郭を一望したい時は、平成18年にリニューアルした「タワー」へどうぞ。
地上から90メートル、二重構造全面ガラス張りの展望台からは星形の全景はもちろん、函館山や横津連山、津軽海峡の向こうに下北・津軽半島など360度の大パノラマを楽しむことができます。
五稜郭タワー
また、展望台2階にはペリー来航から箱館戦争までの流れを16景の精巧なジオラマ(情景模型)やグラフィックパネルで紹介する「五稜郭歴史回廊」が設置され、一連の歴史の流れをわかりやすく学べると好評です。
展望台からの眺め
そして、幕末のヒーロー新撰組の副隊長・土方歳三が最後を迎えたのが、ここ函館。同じフロアにはフロックコートにブーツ、腰に刀を携えた洋装姿の土方歳三のブロンズ像があり、誰もがその甘いマスクに一瞬でとりこに…。一緒に記念写真を希望する人の波が途切れることがありません。
精巧なジオラマ

スマートポイント

タワー展望台チケット購入時にホームページからプリントした「ちょっぴりプレゼント引換券」を手渡すと「五稜郭の四季のポストカード」(非売品)がもらえます。

タワーエレベータースタッフによる「五稜郭歴史ガイドツアー」が好評です。10時~16時の毎時出発(受付終了はツアー催行10分前)料金は200円(税込)で、別途タワー展望台チケット料金が必要です。

公園内お休み処「いたくら柳野」では、土方歳三の生家直営・東京日野にある資料館のオリジナルグッズを販売しています(クリアファイル、書籍など)

ライターアイコン

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タワーエレベータースタッフのお姉さんは、どの方もとっても美人です!

Writer : 今堀 匡佐子

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「イランカラプテ(ようこそ)北海道へ!」バスガイド歴30数年…見て歩いて感じた「北海道」の魅力を、余すところなくお伝えします。

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