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グルメグルメ

2017.08.09

世界に誇るソウルフード
ザンギ発祥の老舗名店、鳥松

writer : 石渡裕美

北海道では醤油やショウガなどが入ったタレで下味をつけた鶏肉の唐揚げを「ザンギ」と呼びます。釧路っ子のソウルフードともいえるザンギが誕生したのは、釧路市内の老舗名店「鳥松」。鶏一羽をぶつ切りにしてカラリと揚げる元祖スタイルのほか、食べやすい「骨なし」もすっかりお馴染みに。味わい深いタレのおいしさも格別で、長年通う地元客のほか、道外・海外からの観光客にも愛されています。
北海道の鳥のから揚げ「ザンギ」

誕生から50年余り。元祖ザンギは「骨付き鶏肉」が正統派!

道産子にとって、下味をつけた鶏肉をカラリと揚げた料理は「ザンギ」。このザンギが誕生したのは1960年、釧路市のお店でのことでした。そのお店の名は鳥松。JR釧路駅から歩いて約15分、釧路市随一の繁華街、末広地区にあるお店です。
ザンギが誕生したという「鳥松」
木枠の引き戸をガラリと開けて店に入ると、店内は歴史を感じさせるいい雰囲気。香ばしい香りが立ち上るなか、店主の高倉悟さんや奥様、店員さんがキビキビと立ち働いています。
歴史を感じさせる店内
メニュー表を見ると、最初に書かれている看板メニューが「ザンギ」(580円)と「骨なしザンギ」(690円)。そうです、この店で単に「ザンギ」と言えば骨付き。「元祖ザンギ」は「骨付き」が基本なのです!
看板メニューの「ザンギ」
メニューいろいろ

「ザンギ」の名の由来は中国語に「幸運」をプラスしたもの

そもそも、お店を創業したのは高倉さんのお父さん。当初は焼き鳥屋さんだったそうです。それがある時、ブロイラー、つまり若鶏を丸ごと仕入れ、骨ごとぶつ切りにして揚げてみたところ大人気に! 鶏一羽を丸々使うのですから、一人前の一皿にいろいろな部位が盛られるのが特徴です。
鶏一羽を丸々使うザンギ
ザンギという命名は、鶏の唐揚げを意味する中国語「炸鶏(ザーギー)」に幸運の「ン」を付け加えたもの。知床産または伊達産の生肉に塩、コショウ、生姜、醤油などで下味をつけ、ラードでカラリと揚げるのが「元祖」の流儀です。お父さんが研究を重ねて生み出した醤油とウスターソースベースのタレをつけてアツアツを頬張れば、お口のなかは香ばしい鶏の旨みでいっぱいに!
お父さんが研究を重ねて生み出した醤油とウスターソースベースのタレを付けて食べる
「骨付きは食べにくい」だなんて敬遠しちゃいけません! おいしさがギュッと詰まった骨の周りをしゃぶるのが、元祖ザンギの醍醐味なのですから。
美味しさがギュッっと詰まった骨付き

骨なしザンギやから揚げとの食べ比べも楽しみたい

とはいえ、もう一つの看板メニュー「骨なしザンギ」も気になりますよね。こちらはお客さんの要望に応える形で誕生したメニューだそう。モモ肉のみを使い下味に卵を加えることで、ふんわり軟らかくジューシーな仕上がりに。一口かじれば旨みたっぷりの肉汁が口いっぱいにジュワ~ッと広がって、うーん、おいしい!!!
「骨なしザンギ」
もも肉のみ使用した骨なしザンギ
メニュー表には「もも から揚げ」(450円)の文字も。これはもう食べ比べてみるしかないでしょう。鳥松の「から揚げ」は塩ベースの下味でさっぱりしたおいしさ。複雑で深みあるザンギとはまた違い、シンプルさのなかにもしっかりと深い味わいです。
もも から揚げ

持ち帰りの包装にもただよう老舗ならではの趣

お店でアツアツをいただくのも至福ですが、冷めても変わらないおいしさを楽しめるのが鳥松のザンギの素晴らしさ。「持ち帰り」を利用して自宅やホテルで楽しむのもオススメです。昔ながらの丁寧な包装からも老舗らしさがただよって、いっそう味わいを増してくれます。
お持ち帰りもOK
昔ながらの丁寧な包装
現在ではお店によって実にさまざまなバリエーションがあるザンギですが、まずは元祖・鳥松の原点ともいえる「骨付きザンギ」を味わって。時を超えて愛される味わいのトリコになること請け合いです。
店主

スマートポイント

  • 持ち帰りの注文は2人前以上から受付。値段は店でいただくのと同じです。注文を受けてから揚げるので、時間がない場合はあらかじめ電話注文をしてから来店するとスムーズ。
  • 「ザンギにビール」はテッパンの組合せ。でも鳥松は界隈でもいち早くハイボールを取り入れたお店でもあります。ハイボールの強い炭酸刺激とザンギも実によく合うのでぜひお試しを。
  • 鳥松の周辺には、ザンギと同じく釧路のソウルフード「炉端」「釧路ラーメン」のお店が何軒もあります。つぶ焼き、スパカツの有名店もすぐ近くに。ハシゴして回るのも楽しいですね。

ライターのおすすめ

手際よく調理を進めながらも、大きさのバラツキや部位ごとの偏りを一切出さない高倉さんの技術はまさに「熟練の職人芸」。ついつい見入ってしまいます。ユーモアと思いやりあふれるお人柄も最高にステキ!

石渡裕美

東京下町から札幌に移住して早20年。北海道LOVE、特に日高・十勝・函館が大好きです。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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