牧場産モッツァレラたっぷり！
みるくのアトリエの贅沢ランチ

恵庭の市街地をぬけて、ブラウンスイスのいる牧場へ

「みるくのアトリエ」は、JR恵庭駅から車で約10分、のんびりした田園や牧草地が広がる場所にあります。畑のなかに、突然イタリアンな看板が見えてきたら、もうすぐ到着です。

レストラン兼工房の建物は、もとは倉庫だったものをオーナーの寺田和弘さんが自ら改装したそうです。そういえば、あまりレストランっぽくないですね。

牛舎の横に、かわいい子牛を発見！　この牛は、北海道の牧場でよく見かける「ホルスタイン」とは違い、「ブラウンスイス」という種類です。

ブラウンスイスのミルクは、脂肪分の高いことが特徴で、チーズ作りにぴったりなんですよ。寺田牧場では現在、10頭の牛を飼育し、そのうち６頭からミルクを搾っているそうです。

「ここならではのランチ」を堪能できるメニューがズラリ！

看板メニューは、なんといってもモッツァレラを使ったお料理。旬のトマトと合わせた「カプレーゼ」は、そのおいしさをストレートに味わえます。モッツァレラはびっくりするほどふわふわの食感で、口に入れた瞬間にミルクの甘さがあふれ出し、とってもジューシー。まずはこの感動を、じっくり味わいましょう。

トマトソースのパスタにも、大きなかたまりで入っていますよ。加熱するとトロリとしてまたおいしいのです。トマトの酸味とチーズの旨味がさわやか。シンプルで、何度でも食べたくなる味わいです。

定番の「モッツァレラのトマトソーススパゲティ」は、サラダとドリンクのセットで1,200円。チーズたっぷりのピザもオススメです。注文が入ってから、寺田さんがピザ生地を手際よく伸ばしていきます。

生地は北海道産の小麦を使い、チーズを作る過程で出るホエー（乳清）を加えて３日間熟成させたもの。モッツァレラと赤タマネギ、ソーセージをのせた「チッポーレ」は、ソーセージのスパイスが効いて、チーズのおいしさがますます引き立ちます。

ふわふわモッツァレラは、オリジナル製法が決め手

「みるくのアトリエ」がオープンしたのは1999年のこと。寺田さんが家業の牧場を継いでから、独学でチーズ作りに挑戦しレストランも開くことに。自慢のモッツァレラは、みずみずしさと柔らかさが信条です。

このモッツァレラ、寺田さんが10年ほど前に「もっと柔らかくできないか」と偶然に試したやり方が大成功。「一般的な作り方とは少し違いますが、本場のイタリア産を、現地で食べる食感に近くなったと思います」という仕上がりに。

客席の隣りがチーズの製造室で、窓からのぞくといろいろな設備が見えます。


ここで朝10時半くらいまでに約80個のチーズを作り、11時にはレストランを開店。チーズ職人からイタリアンのシェフに早変わりです。あっ、その前に牧場主として乳搾りもしますから、一日で一人三役、すごいですね。


お天気の日は、気持ちのいいテラスが特等席です。さわやかな風に吹かれながら、この場所ならではの「搾りたて」「できたて」の贅沢なおいしさを楽しみましょう！