小樽らしいメニュー
籔半(やぶはん)は、小樽でも指折りの蕎麦の名店。風情漂う和風の建物が、名店の風格を感じさせます。北海道産の原料を使って手打ちした蕎麦と、つゆの相性も絶妙で、「さすが!」と唸ってしまうおいしさ。せいろだけでなく、小樽らしい種物の温かいメニューにも定評があります。
銘酒に合う肴
また、銘酒とそれに合う肴もいろいろ。一見、敷居が高そうにも見えるけれど、なかに入ればリラックスできる雰囲気と接客がうれしいですね。蕎麦屋酒の初心者にもうってつけですよ。

小樽の歴史と店の歩みが融合した建物にまずはうっとり

小樽駅から徒歩で数分。「蕎麦屋 籔半」は、静屋通りという小路に店を構えています。風情ある和の建物は、一瞬見入ってしまうほどの風格。
「蕎麦屋 藪半」外観
藪半の店内
店に入ると、心が落ち着く純和風の空間が。立派な蔵の扉と囲炉裏にも目を奪われます。実はこの建物、ニシン漁の網元・白鳥家の石蔵と、小樽の歴史的建造物「伍楽園(旧金澤友次朗邸)」、古い割烹料亭の三つを融合させて作られたもの。
雰囲気のある店内
とくに目をひく板の間の囲炉裏や蔵の脇にある奥座敷は「伍楽園」を移築した部分です。この建物は、1904(明治37)年に、北前船で廻船業を営んでいた豪商・金澤友次朗が小樽に建てた別邸でした。歴史的価値がありながら、解体されようとしていたこの邸宅を、店の一部として利用し守ったのです。
石畳
玄関前の石畳にも、「伍楽園」の石材を利用。青石と呼ばれ、水にぬれると美しい青い色を発します。蕎麦を味わう前に、ドラマチックな物語を背負った店の建物をゆっくり鑑賞したいですね。
居間のような空間
高い天井

こだわりの蕎麦は香りも旨みもいっぱい!

ここで味わえるのは、北海道産の地粉と、道産に米国産をブレンドした並粉の大きく2種類。どちらも、その日の温度や湿度に合わせて、蕎麦の味が最大限生きるように、手打ちしています。
手打ち蕎麦
地粉は、小樽から近い蘭越(らんこし)町産や、道央・空知(そらち)の北竜(ほくりゅう)町産を使用しています。ソバ本来の味を楽しむには、やっぱりシンプルなせいろで。
シンプルな蕎麦
一口目は、なにもつけずに味わってみましょう。芳醇な甘みと香りが広がって、口のなかを爽やか、のどごしも心地よいですよ。
二口目からは、本枯本節、宗田節など数種からだしをとったつゆをつけて。角のないまろやかな旨みが、蕎麦の味や香りをさらに引き出します。蕎麦が持つ豊かな味わいに、改めて気づかせてくれる一枚なのです。

小樽だからこそのにしん蕎麦を堪能あれ!

せいろだけでなく、種物の温かいメニューも人気があります。とくに、北海道や小樽の食材を使った、地元らしい一杯には、藪半ならではのこだわりも。
にしんそば
そんな一品が、にしんそば(地粉1,350円、並粉1,200円)です。にしんそばといえば、京都名物の身欠きニシンの甘辛煮を温かい蕎麦にのせたものが主流。でも、ニシンの産地だからこそできる一品を、と二代目店主・小川原格さんたちが工夫を凝らして作り上げました。それが、この籔半流メニューです。
ニシン棒煮
最大の特徴は、別皿に盛られた「ニシン棒煮」。そのまま味わうもよし、蕎麦の上にのせてもよし。一品で二度、違う味わいを楽しめちゃいます。ニシンは、前浜のとれたてを一夜干しにしたものを使用。じっくり煮詰め、軟らかに仕上げたニシンは、噛むほどに旨みがしみ出してきます。まろやかなつゆと合わされば、さらに味わいが深くなりますよ。ニシン棒煮は、お酒の肴にも抜群です(単品650円)。

小粋に楽しむ蕎麦屋酒。小樽らしい肴で一杯

蕎麦屋で酒
毎月「蕎麦と銘酒会」を開催するこの店は、北海道でも早くから蕎麦屋酒を推奨。仕事帰りに気軽に寄れる、粋な場所として愛用してもらえるよう、幅広い肴もそろえています。
板わさび
一押しは、地元・栗原蒲鉾店のかまぼこを使った板わさび(550円)。甘みと弾力のあるかまぼこに、サメ皮おろしでおろした生ワサビを添えた逸品です。辛みの後にほのかな甘みのある生ワサビは、これだけでお酒が進みそうですよ。
若女将の小川原明香さん
若女将の小川原明香さんのオススメは「そばもやし」(400円)。蕎麦の若芽をそばのつゆにひたしたシンプルな一皿ですが、シャキシャキ感とほんのりした甘さ、ヘルシーなところが女子にウケているそう。
そばもやし
おしながき
ビギナーでも楽しめるよう、お品書きにはちょっとした蕎麦屋酒指南もあって、思わず熟読してしまいます。歴史を感じさせる建物のなかで味わう、極上の蕎麦と味わい深いお酒や肴。ちょっと勇気をだして、籔半で蕎麦屋酒デビューしてみませんか?

スマートポイント

群来蕎麦やにしん漬け、その季節だからこそ味わえる限定メニューもいろいろあります。

人気店のため、ランチタイムは行列必至。待ち時間を短くしたい人は、午後2時ごろのからの来店がオススメです。

コース料理にも対応。宴会の場合には、2階の座敷を利用するので、景色や風情も違うなかで蕎麦料理を楽しめます。

ライターアイコン

ライターのオススメ

店の建物にまつわる物語は、壮大でロマンにあふれていて、その上ドラマチック! ホームページにも詳細が載っているので、ぜひ一読してから店を訪れてほしいです。来店した時の感動が倍増します!

Writer : 金子 美里

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フリーランスライター。地元情報誌の編集として勤めたのち独立。現在は観光情報誌や旅行雑誌などに執筆。

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