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観光観光

2020.02.04

増毛の老舗蔵元・国稀酒造で
趣きある建物と美酒に酔う

writer : 金子 美里

北海道屈指の蔵元・国稀(くにまれ)酒造は、増毛(ましけ)町を訪れるなら絶対に外せない観光名所です。明治初期に創業し、100年以上もの歴史を誇る蔵元で、北海道を代表するブランドにもなっています。歴史的建造物でもある店舗は、いかにも老舗という雰囲気。
国稀酒造
お酒の販売をしているだけでなく、酒蔵の見学や試飲もできちゃいますよ。隣接する米蔵や、徒歩数分の場所にある千石蔵でもその都度楽しい企画が。風情ある建物を楽しみつつ、おいしいお酒を味わいませんか?

100年以上の歴史を誇る風情ある建物

増毛町は、札幌から北に約100㎞離れた日本海側にある港町です。明治から昭和初期まで、ニシン漁で栄えた増毛町のメインストリート・ふるさと歴史通りには、当時のにぎわいを思い起こさせる歴史的建造物が並んでいて、まるでいにしえの町に迷い込んだ気分に。この趣ある雰囲気は、北海道遺産にも認定されているんですよ。
増毛町
このレトロな通りのなかで、多くの観光客が訪れる名所が、国稀酒造です。1882(明治15)年から日本酒の醸造をはじめた道内屈指の老舗というだけでなく、国内最北の蔵元としても知られています。老舗の雰囲気を漂わせる建物は、時代を感じさせる木造建築。1918(大正7)年に建てられ、1世紀近くも店舗として使われてきました。
入口
造り酒屋の象徴ともいえる杉玉の下がった入り口を入ると、落ち着いた和のしつらえが迎えてくれます。さあ、ここから国稀酒造の銘酒の世界を楽しみましょう!

明治時代に造られた風情ある酒蔵見学へGO!

木造の店舗はレトロで風情たっぷり。その渋い雰囲気から高倉健さん主演の映画「駅 STATION」のロケでも使われました。その奥には、酒づくりの石蔵があって、誰でも自由に見学できますよ。お酒を販売する売店を横目に奥へ進むと、大黒様が彫られた木のモチーフが掛けられた入り口が。
木のモチーフ
ここからが、1902(明治35)年に建てられた酒蔵になります。酒造りの現場を見る前に、石蔵に入ってすぐ左手にある資料室で、まずは国稀酒造の歩みを見てみよう。
資料館
ラベル
この資料館には、この酒蔵で造られた銘酒のラベルや、使われてきた酒造りの道具などが並んでいます。かつては、日本酒だけでなくお味噌も醸造していたことなど、酒蔵の歴史を資料で学べますよ。
醸造
さらに酒蔵の奥へ進んでいくと、お酒の仕込みに使われている暑寒別(しょかんべつ)山系の地下水を味わえる水場や、酒造りの行程を示した展示、大きな仕込み樽もあって、醸造の雰囲気が感じられます。

メインイベントは試飲! 好みの一本を自分の舌で確かめて

酒蔵内で一番魅力あるポイントといえば、なんといってもさまざまな銘柄を試飲できる利き酒のコーナーです。大きなタンクの間に挟まれた小ぢんまりしたスペースではありますが、なんと売店で扱うすべてのお酒を無料で味わえます。
試飲できる聞き酒コーナー
定番から季節限定、増毛周辺でしか販売していない地域限定銘酒まで、常に20種類近くの銘柄を用意。日本酒をあまり飲んだことがない人は、スタッフに相談してみましょう。
スタッフさん
試飲
味の好みなどを聞いて、お勧めしてくれますよ。何種類試飲をしてもOK! じっくり味比べをしてみて、自分の好きな銘柄を見極めてくださいね。ぜひこの1本は! と思うお酒があれば、利き酒コーナーの横にある銘柄カードを持って売店へ行きましょう。

お酒が飲めない人のための楽しいスペースもあり

「お酒が苦手」とか、「運転手だからアルコールは厳禁!」という人もご心配なく。店舗のなかには、展示物やショッピングを楽しめるスペースが用意されています。
ショッピング
入り口を入ってすぐの、お座敷は昭和初期をほうふつとさせるレトロな雰囲気です。和箪笥やちゃぶ台が置かれた畳の間に座ると、ほのぼのとした気分に浸れちゃいます。
和雑貨や酒など
また、売店では國稀のお酒だけでなく、かわいらしい和雑貨や國稀の酒粕を使った山海漬などの加工品のほか、2016年の年末に廃線になる増毛線の関連グッズなども販売していて、ゆっくり選んで楽しめますよ。また、休憩スペースには町内の観光情報もあるので、ひと休みして増毛の楽しみ方を練るのもいいですね。

米蔵ギャラリーや千石蔵にも寄って、國稀を満喫!

店舗に隣接して立つ米蔵は立ち寄りスポットの一つ。2005(平成17)年に建てられた新しい石蔵ではありますが、隣の歴史的建造物の雰囲気に合うように造られていて、古い町並みに違和感なく溶け込んでいます。
米蔵ギャラリー
米を貯蔵する蔵としても使われていますが、米を保管していない春と夏の間は、「米蔵ギャラリー」として、さまざまな展示が行われています(10月~3月はギャラリーが閉鎖します)。
外観
千石蔵もぜひ立ち寄りたい場所。天塩随一の豪商と呼ばれた創業者の本間泰蔵が建てた石蔵で、店舗から歩いて数分の海が見える場所にありますよ。
船
展示
展示されている古いニシン漁船は大迫力! 漁具やかつてのニシン漁の様子を写した写真パネルも並んでいて、増毛町の歴史にふれられる空間になっていますよ。

老舗蔵元の国稀酒造では、おいしいお酒や展示物、風情ある歴史的建造物など幅広い楽しみが用意されていて、みんなが満足できる名所です。

※こちらは、公開日が2016年12月6日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。

スマートポイント

  • 店舗の外には仕込み水が湧き出る水飲み場があり、冬以外は誰でも自由に水を味わえます。ペットボトルなどに注ぎ入れて、街巡りのときに喉を潤すために持ち歩くのもいいですね。
  • 米蔵ギャラリーや千石蔵は石蔵で、なかがひんやりしているので、夏の暑い日に訪れると涼しくて居心地抜群です。
  • 夏の間、土曜日、日曜日、祝日は千石蔵内の休憩スペースにカフェがオープン。留萌の自家焙煎珈琲店の豆を、一杯ずつ挽いてドリップしてくれます。週末限定で営業する周囲の店もいろいろありますよ。

ライターのおすすめ

にぎやかな夏場に訪れるのもいいですが、仕込み時期の冬期間の雰囲気も北国らしくて好きです。自家製の酒粕で作る甘酒も振る舞われていて、そのおいしさと温かさにほっこりします。

金子 美里

フリーランスライター。地元情報誌の編集として勤めたのち独立。現在は観光情報誌や旅行雑誌などに執筆。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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