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観光観光

2019.12.06

アイヌ民族とまりもの里で
自然を感じて阿寒湖温泉めぐり

writer : 石渡裕美

阿寒国立公園内、まりもの生息地として知られる阿寒湖の南岸に沿うように広がる阿寒湖温泉。大小さまざまなホテルや旅館が立ち並び、ニーズに合わせた宿泊ができるほか、多くのホテルで日帰り入浴もできます。湖を望む露天風呂も充実しています。温泉街に点在する無料の手湯・足湯めぐりも楽しいですよ!
阿寒湖温泉全景

はるか昔からアイヌ民族が疲れを癒した歴史ある温泉

女満別空港・たんちょう釧路空港からどちらも車で約1時間、釧路市街地からは車で約1時間30分ほど、道東らしく豊かな自然に包まれた阿寒湖のほとりに広がるのが阿寒湖温泉です。1858(安政5)年に、当時「蝦夷(えぞ)」と呼ばれていた北海道を旅した探検家・松浦武四郎が阿寒を訪れた時には、すでにアイヌ民族の人々が利用していたことが記録されていますが、最初に旅館が建ったのは明治時代でした。
そんな昔にこの山奥まで資材を運ぶのは大変だったでしょうね。ちなみに松浦武四郎は「北海道」という呼び名を付けた人物だと言われているんですよ。
外観
泉質は単純泉、硫黄化水素泉で、源泉温度は38~85℃と高め、湯量豊富なのが特徴です。神経痛、冷え性、疲労回復、リューマチ、慢性消化器病、痔疾などに効果があるんですって。
阿寒湖のほとりに建つ旅館

阿寒湖を見渡す絶景の露天風呂で快適なひと時を!

現在、湖畔では大規模なリゾートホテルや旅館、アットホームな小さな民宿など約20軒の温泉宿が営業していて、阿寒湖や湖越しにそびえる山々を望む大浴場を備えるところも少なくありません。
そのなかの一つ、あかん遊久(ゆく)の里 鶴雅では屋上の空中露天風呂が大人気。その名の通り空中から阿寒湖を見下ろしているかのような爽快感です。雄阿寒岳をはじめ阿寒連山の景色も素晴らしい!
空中露天風呂から眺める景色

提供写真:あかん遊久の里 鶴雅

1階大浴場「豊雅殿」には洞窟風呂やジャグジーなど七つの浴槽が。どれから入ろうか迷っちゃいますね。庭園露天風呂では、湯に体を沈めると目線がほぼ湖面と同じになり、まるで湖に浸かっているような一体感が楽しめます。
庭園露天風呂
木彫り作品のギャラリー

提供写真:あかん遊久の里 鶴雅

遊久の里では8階、1階の大浴場が男女日替わりで利用でき、日帰り入浴もできるんですよ。和の趣あふれる館内には阿寒在住の滝口政満氏の木彫り作品のギャラリーもあるのでぜひ訪れて!

弁慶も浸かった!? 湖を望む気分爽快な足湯

豊富な湯量をいかし、温泉街に手湯、足湯が点在するのも楽しみ。イチオシは遊覧船乗り場からボッケ(泥火山)へと向かう散策路沿いにある「弁慶の足湯」。湖面をわたる風を頬に感じ、湖を眺めながらの足湯はとっても快適です。いつまででも浸かっていたくなっちゃう!
遊覧船からの眺め
続いて訪れたいのは愛らしい看板ネコ・三代目よたちゃんにも会える「ふじさわ民芸店」前の「よたちゃんの手湯」や、まりもの品揃え豊富な土産物・民芸品店「歓光堂」横の「梟(ふくろう)の手湯」。どちらもかなり熱いので要注意ですが、手を浸すとサッパリとして手が軽くなるような気持ちよさ! 梟の手湯はニレの木。彫られているのは村の守護神「エゾシマフクロウ」なんですよ。
弁慶の足湯
ふじさわ民芸店前の「よたちゃんの手湯

まりもの手湯に幸せの足湯、熱めのお湯でサッパリ!

よたちゃんの手湯斜め向かいには「まりもの手湯」。御影石製の可愛らしいまりもをなでたり眺めたりしながらお湯に手をチャプン。ここには「まりもの唄」の歌碑や歌詞の由来の説明があります。阿寒の人がどんなにまりもを大事に思っているか、伝わってきますね。
梟の手湯
お洒落なベーカリー&カフェ「Pan de Pan」の前にある足湯は「五つの幸せの湯」と名付けられています。五つの幸せの由来は昔から阿寒に住む妖精が持つと言う五つの美徳。「やさしい心」に「ほほえみの心」「愛の心」、あとはぜひ訪れてご自身の目で確かめて! 心がほっこり和んで優しい気持ちになれますよ。
まりもの手湯
ベーカリー&カフェ「Pan de Pan」
サラリとしたお湯で足が気持ちよく温まったら、店内で一休みするのもオススメ。有名ホテルの朝食にも使われているパンやドリンクでくつろげます。
五つの幸せの湯

温泉街に点在する手湯・足湯。全湯制覇にもチャレンジを!

手湯・足湯は温泉街東側に集中していますが、ちょっと離れた場所にもあります。阿寒湖アイヌコタンの奥にあるキャンプ場内の「ユックの足湯」がそれ。森に囲まれた静かな環境で、森林浴と足湯が同時に楽しめちゃいます。
店内
道東の大自然に囲まれた絶景温泉に手湯、足湯。バラエティ豊かに楽しめる阿寒湖温泉で、日ごろの疲れを癒してみてはいかがですか。
キャンプ場内の「ユックの足湯」

※こちらは、公開日が2017年10月2日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。

スマートポイント

  • 「弁慶の足湯」の名前の由来は、弁慶がお隣の本別町を訪れた時に立ち寄って足を休めたという伝承によるもの。源義経や弁慶が北海道に逃れたという伝説にちなんだ地名は道内各地にあり、調べてみると楽しいですよ。
  • あかん遊久の里鶴雅に宿泊・日帰り入浴利用をすると、あかん湖鶴雅ウイングス大浴場も利用できます。また、4~10月は宿泊者限定・完全予約制で、札幌・帯広方面、北見方面、釧路方面から格安の送迎バスもあるのでお問い合わせを。
  • 4~10月は温泉街周辺を循環する「まりも家族バス」が無料運行され、便利です(水曜日は運休)。バスセンターや阿寒湖アイヌコタン、阿寒湖畔エコミュージアムセンター、遊覧船桟橋などを結びます。

ライターのおすすめ

温泉街が湖岸南側にだけ広がっているのは、阿寒湖の北側にあるまりも生息地を守るため。そのかげには山と針葉樹林に囲まれた阿寒湖を「スイスに勝るとも劣らぬ景観」と愛した前田正名一族の尽力があるんです。湖畔の前田公園内には正名の銅像もあるので訪ねてみて。

石渡裕美

東京下町から札幌に移住して早20年。北海道LOVE、特に日高・十勝・函館が大好きです。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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