今回ご紹介するのは普天間にある「わいんや目福口福(めふくこうふく)」。ワイン好きの人口密度が高いといわれている沖縄で、編集者やライターの間でも評判のワイン屋だ。
濵田聖子(はまだ・さとこ)さん
オーナーは(一社)日本ソムリエ協会沖縄支部地区長を務める濵田聖子
(はまだ・さとこ)さん。彼女の役割のひとつはワイン愛好者の裾野を広げること。ビギナーにもエキスパートにも優しいアドバイスとカウンセリングが好評で、お店には純粋なワイン好きが口コミで集まってきている。

19カ国の小規模生産者が作った700種類のワインたち

ワイン達
「どのワインにもそれぞれの良さがあるんですよ」と語る濵田さんがセレクトしているのは、小規模生産者が心を込めて世に送り出す小粋なワイン達。
シャトー・ムートン・ロートシルト1970のラベル

シャガールが描いたシャトー・ムートン・ロートシルト1970のラベル

7坪ほどのこじんまりした店内に、並ぶワインはおよそ700種類。ヨーロッパを中心に19の国のワインが選りすぐられている。目にとまるのは見て楽しめるユニークなラベル達。動物、楽器、似顔絵、グラフィックアートなどなど。毎年著名な画家がラベルを描く有名ワインもある。
目福口福の看板
目福口福という名前の通り、目で楽しんだ後は、飲んで楽しむ多彩な味が待っている。百人百様の生産者が千差万別の土地(テロワール)と奏でるハーモニーは悦楽の極み。
時には情熱的なオペラのように、ある時はクールでおしゃれなジャズや軽やかでトロピカルなボサノヴァのように、その日その時の気分で選ばれたワインは自分の魅力を醸しだす。

世間話から始まるワイン選び

よく見ると、棚に置かれたワインには値段を示す札以外は何もない。原産国も、よくある説明書きも…。
棚に置かれたワイン
「会話が生まれるようにわざとPOPをつけてないんです。詳しい情報が何もないから、お客様は気取る必要がないし、先入観なしで会話のキャッチボールを楽しめるんです」

そう、目福口福の人気の秘密はなんといっても、ワインに惚れて20数年の濵田さんの見事なカウンセリング力。
わざとPOPをつけてないワインたち
「ワインに興味はあるんだけど、種類が多いし何を選べばいいのかわからない。ワインの専門店は気のせいか敷居も高いし相談しづらくて・・・」。

そう思っている人も、濵田さんの手にかかれば自分好みのワインと出合う
可能性は極めて高くなるのだ。

会話を通して好みのワインを探り出す

干支ワイン

ポルトガルの生産者が 日本向けに作っている干支ワイン

飲む人がほやほやの初心者なのか、愛飲歴の長い中級者なのか。ワインとどんなお付き合いをしているかでも交わされる会話が変わってくるのだそう。

好きな品種、好きな産地といった情報に対する対応もワインとの付き合い方次第。「ブルゴーニュが好き」という人に「これなんてどうですか」とおすすめするワインも初心者なのか玄人なのかで違ってくるという。
所々に置かれている興味深げなタイトルの本
ワインボトルの間に置かれた本

ワインにそれほど興味がないお連れさんが退屈しないようにと、所々に置かれている興味深げなタイトルの本

「ギフトのご相談をお受けした時には、私の『根掘り葉掘り』作戦にタジタジの方も中にはいらっしゃいますけど」と笑いながら話す濵田さん。話題は時に、好きな音楽や食べ物とか、楽しかった旅行先など、いろんな方向に向かうことがあるという。

決めてあげるんじゃなくて選びやすいように提案するんです

そういうざっくばらんで親密なコミュニケーションはまさに「イチャリバチョーデー(出会えば皆兄弟)」。沖縄的な対話が進むうちに、その日その時、棚に並んでいるワインの中から、お客さんが満足すると思われるものが、店内中央にあるお立ち台のようなテーブルに並べられていくのだ。
テーブルに並べられていくワイン
例えば、「白ワインがずっと好きで赤ワインに苦手意識を持ってたんだけど、たまたま飲んだコートデュローヌのシラーがとてもおいしかった」と話すお客さんがいたとする。

その時に例えばおすすめされるのがカリフォルニアのピノノワール。81%がピノで残りは別の品種6種類がブレンドされてるから、赤ワインの香りの魅力を味わえる。だから、白ワイン党の人が赤ワインにスイッチする時にぴったりなのだそう。

渋みの弱い赤ワインに続いて提案されるのが、チリ産のシラーだったりする。同じ品種でも眩しく激しい太陽が降り注ぐ南米のシラーは、また違う魅力を楽しめるのだという。

産地の違いを楽しめる同じ品種のワインが提案されたかと思えば、なんと次は南アフリカのカベルネ・ソーヴィニヨン。赤ワインに目覚めたこのタイミングで赤ワインの代表品種のカベルネの味わいを知ることも、世界を広げるチャンスだからだという。

このようにしていくつかのワインが提案されるのだけれども、最終的には買い手に決めてもらうのが目福口福流。

沖縄だから楽しんでほしい、ワインと夕日のマリアージュ

樽ワイン

女子旅にもぴったりな3ℓ入りの樽ワイン(8,000円)

じっくりとお客さんと向き合ってワインとの世界の中で一度しかない一期一会を取り持つ濵田さん。そんな彼女の人生で初めての勤め先は読谷村の人気リゾートホテル。

「今日の夕日と同じ色のロゼはいかがですか?」

このホテルで唯一やり残した仕事のひとつ。その瞬間にしかできないおもてなしを、西海岸からほど近いここ普天間で、今日も明日も続けていくそうだ。

スマートポイント

わいんや目福口福は北谷や読谷からもアクセスしやすいのでサンセット&ワインを楽しみたい方に最適。宜野湾のシーサイドエリアからはからは車で10分、交通状況にもよりますが那覇からも車で約30分です。

お店の近くにあるのが女神伝説や子宝祈願で知られる普天間神宮。その隣には個性的でフレンドリーな住職さんがいる普天間山神宮寺もあります。時間がある方ぜひ、足を伸ばしてみてください。

ここ普天間地区には昔ながらの佇まいの飲み屋がチラホラ残っています。昔の沖縄の空気感もぜひ味わってみてください。

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ライターのオススメ

沖縄旅行ではずせないのが西海岸から眺めるサンセット。刻々と表情を変える空と海。日によって色もグラデーションもひとつとして同じでないから、今日この場所から眺めるサンセットはたぶん世界でひとつだけ。それはただ眺めているだけで、心も体も元気になる素敵な時間。北谷や読谷あたりのビーチでは、近所に住むローカルや外国人がワインを片手に夕日を楽しむ光景を目にすることがしばしばです。沖縄に来たらぜひビーチへ出かけワインとサンセットを味わいましょう。
【ご注意】ビーチによってはお酒の持ち込みが禁止されている場合もあります。ルールを守ってビーチを気持ちく良くご利用くださいね。

Writer : 福田展也

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目下の趣味はサーフィン・沖縄伝統空手・養蜂。心で触れて身体で書けるようになることが10年後の目標。

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