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あの世とこの世の境目はここ!?
「六道珍皇寺」は冥界の入り口

writer : 鈴木ナナ

2016.04.22

閻魔大王像
閻魔様のいる冥界へ行き来するため小野篁が使用したとされる井戸や閻魔大王、小野篁の像や地獄絵などがあり、まさに異界の雰囲気が漂う「六道珍皇寺」。8月には冥界から御霊(みたま)を迎える仏教行事「六道まいり」が行われるお寺として有名です。閻魔大王、地獄絵、冥界への入り口などと聞くとミステリー好きなら大いに好奇心を掻き立てられるはず。でもここはれっきとした精霊をお迎えする由緒ある聖地でもあるのです。

六道は死後に行きつく6つの世界

六道の辻
「六道」とは、仏教で言われる地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道(人間)・天道の六種の冥界。人は因果応報(いんがおうほう)によって、死後はこの六道を輪廻転生(りんねてんせい)するといわれています。現世の行ないによって、自分は来世、どの世界で生きることになるのでしょうか。 行ないが悪ければ地獄へ落ちる……とはまさにこの六道のひとつ「地獄道」へ向かう道。これらの入り口があり、いわゆるこの世とあの世の接点とされているのが「六道の辻」なのです。

超人・小野篁

小野篁像
小野篁(802〜852年)は嵯峨天皇につかえた平安初期の官僚。朝廷の役人という昼の顔を持ちながら、夜は閻魔王宮の冥官という別の顔を持つ男でした。身長は約188センチと大柄で、武芸にも秀で学者・詩人・歌人としても知られる有能な人。遣隋使で知られる小野妹子の子孫であり、書家の小野道風、小野小町は篁の孫ともいわれています。大柄で有能な篁が鬼の形相の閻魔様の横で補佐をする姿、とても凛々しいものだったのではないでしょうか。
六道珍皇寺
冥界では、恩義を受けた上司の命を救うため閻魔様に掛け合ったり、紫式部を地獄から救ったという話まで、とにかくミステリーエピソードには事欠かないスーパーヒーロー。ぜひ、篁像を眺めてそのヒーローぶりに想いを馳せてみてください。六道珍皇寺では小野篁像、閻魔様像を格子窓からのぞく形で見られますが、恐る恐るのぞいてみるとその迫力に圧巻!

冥土通いの井戸と六道珍皇寺

冥途通いの井戸の案内
閻魔大王の元へ毎夜の冥府通いのため、使っていたのが六道珍皇寺裏庭にある井戸。「冥途通いの井戸」と呼ばれ、高野槙の小枝をつたって、篁はここからスルスルと地獄へ降りていきました。img[07]さらに近年冥土からの帰路に使ったと云われる「黄泉がえりの井戸」も発見。このふたつの井戸で篁は冥界を行ったり来たりしていたのです。
お墓
もともとこの辺りは平安京の東の墓所「鳥辺野」と呼ばれ、化野や蓮台野とならび「京都三大葬送地」のひとつ。亡くなると鴨川を渡って鳥辺野まで亡骸を運ぶ途中、六道珍皇寺で「野辺の送り」という弔いの法要を済ませていました。
石仏
その後、風葬地の鳥辺野まで運ばれていったのだそう。この辺りには「轆轤町(ろくろちょう)」という地名がありますが、もともとは「髑髏町(どくろちょう)」だったとか。その名の通り、当時は「されこうべ」がゴロゴロしていたと言われています。

「六道まいり」と「迎え鐘」

六道の辻石碑
京都といえばお盆行事「五山の送り火」が有名です。その前、8月7日から10日まで4日間執り行われるのが「六道まいり(精霊迎え)」。
精霊たちは六道の辻にある六道珍皇寺の前を必ず通ると言われていて、京の都人はこの4日間に精霊を迎えに必ずお参りに訪れる、という伝統あるしきたりのことをいいます。
迎え鐘
六道珍皇寺境内には「迎え鐘」というのがあります。四方が壁に囲まれていて見えないようになっているのですが、この鐘はいつでも鳴らすことが可能。壁には穴があいていて、そこから鐘を鳴らす撞木につながった綱を引きます。古来よりその鐘の音が十萬億土の冥土にまで届くと信じられていて、その音で精霊を呼び寄せるのだそう。六道まいりの日にはこの鐘を鳴らす人で行列ができます。鐘を鳴らして厳かにお迎えする、亡者の里帰りの日とも言えるかもしれませんね。そして「五山の送り火」で魂はまた冥界へと帰っていくのです。

特別公開は必見

冥土通いの井戸
通常「冥土通いの井戸」などは格子窓からのぞく形でしか見ることができません。「黄泉がえりの井戸」はさらに奥にあるため見るのも困難。でも特別公開時には井戸のある庭へ降りることができ、もっと近くで見ることができます。
水占い
そこでは人気の水占いも。また普段は閉じられている薬師堂の格子が開かれたり、薬師如来などの重要文化財もお目見え! 小野篁ファン必見の篁の一生を描いた図屏風や、閻魔様と冥界の様子を描いた地獄絵も見逃せません。
地獄絵
特別公開はHPで告知していますので、チェックしてぜひ足を運んでみてください。「冬の旅」など特別公開時にはガイドさんの説明付き!

スマートポイント

  • 閻魔様や小野篁に関するグッズやオリジナルの御朱印帳が大人気。全国から求めにやってくるほどです
  • 特別公開時ではなくても、人数が集まれば特別公開でしか見られない場所を案内してもらえます。ぜひ問い合わせしてみてください(要予約)。
  • 夜な夜な幽霊が子育てのために買いに来た飴屋さん「みなとや幽霊子育て飴本舗」も近いのでぜひ味わってみよう

ライターのおすすめ

「六道まいり」の時期は非常に混みあいますが、精霊を迎える神秘的な空気が流れるのでぜひ味わってほしい。

鈴木ナナ

人間観察、食べ歩き、酒場めぐり、映画、旅が好き。魑魅魍魎の住む京都で、毎日よそもんの観光気分。

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